初心者イラストレーターが悩みやすいポイントとその対策:批判が怖い

ノウハウ紹介

こんにちは! フリーランスイラストレーターのオデと申します。

今回の記事では「イラストや作品を公開した後の批判が怖い」というお悩みついて解説していきます。
不特定多数の人がいる場所に向けて自分の作品を発信したときに気になるのはやっぱりユーザーからのリアクション(反応)ですよね。
嬉しいリアクションをくれる人がいる反面、中には厳しい意見を見かけることも…。
そんな時に心が折れないためのマインドをお伝えしたいと思います。

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お悩み:批判が怖い

「完成したイラストをSNSにアップしたら、知らない人からヘタクソって言われた…」
「たくさん練習してやっとの思いでイラストを公開したのに、イラストに詳しくない人から『このポーズおかしくない?』ってリプライが送られてきて…」

このような経験を持つ方もいるかもしれません。
前回の記事でもお伝えしましたが、SNSやイラストのオンラインコミュニティなどはクリエイティブな表現を通じて自分の価値観やメッセージを伝える場ですが、同時に「自己評価の場」「批判的評価を受ける場」という側面も抱えています。
これらを理解したうえで自分の作品を発信するというのはとても勇気がいることですよね。初心者イラストレーターに限らず、どの世代のクリエイターにも言えることです。有名になるほどアンチが増えるとか、心無いメッセージが届くようになるとか… そんな話も耳にしたことがあります。

このような厳しい意見を全身で受け止め続けていたら、心が折れてしまうのは時間の問題です。
どうにかメンタルがジェットコースターにならないようにする方法はないのか…!

具体的な対策その1:まずは自分の味方になる

自己評価という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
読んで字のごとく自分を評価することを指しますが、イラストレーターが自分の作品やスキルにしっかり向き合うことはとても重要です。
特に初心者イラストレーターの場合は自分のイラストを客観的に評価する機会が少なくなりがちです。そのため、いざ自分の作品を公開した時に心無いメッセージが送られてくると「そんなにバランス悪かったんだ…自分が思っているほど私は絵が上手くないんだ…」と落ち込んでしまいます。

この落ち込みを回避することが、継続してイラストを描き続けるために重要なのです。
ではどのように自己評価すればいいのか?これを解説していきましょう。

はじめに、評価したい自分のイラストと、それとは別に何か書きこめるものを用意してください。
白紙でもノートでも構いませんので、そのページを縦一本の線で左右に分割します。
左に「ポジティブな評価」、右に「ネガティブな評価」を書いていきます。
ここでのポイントは「ポジティブな評価」「ネガティブな評価」の両方を同じ数挙げることです。

「頭と肩幅のバランスが取れている」「髪型の毛先まで丁寧に描いている」「顔が左右対称」
「腰から下のバランスが悪い」「靴の形をあまり理解していない」「手を省略している」

こういった具合で描いていきます。ブログでは横書きしていますが、縦に書き連ねてください。
同じ数探すことで、少々強引にでも自分のいいところ探しや粗探しができるというわけです。
「ちょっとめんどくさいな…」と感じる方もいるでしょう。ここからは、このプロセスが自身のスキルアップにおいていかに重要かを解説していきたいと思います。

  1. 自分にしか表現できない作品を作るためのエネルギー
    自己評価はイラストレーターのアイデンティティ形成(自分らしさ・個性)に影響します。
    自己評価が高い人は自分の作品に誇りを持ち、独自のスタイルを作り上げる自信が生まれます。自己評価が高いほど、より創造性豊かな作品を生み出せます。なぜなら、新しいものを作るというのはエネルギーが必要だからです。原動力なくしていいイラストは描けません。
    逆に、自己評価が低い人は自分の作品に対して自信がなく、「指摘されるところはないか…解釈違いはないか…パースが狂ってるところはないか…」といった具合で常に不安を感じています。
    不思議なことに、感情というのはイラストの線や色の選びに表れやすいのです。エネルギーに満ちたときは線に迷いがなく力強いのですが、自信がないとエネルギーも少なくなるため線に力が感じられなかったり空白が中途半端に多いイラストになってしまうこともあります。(もちろん、意図して寂しげなイラストを描こうとしている場合はこの限りではありません)
  2. モチベーションを維持する
    自己評価が充分であればイラストに対するモチベーションが高まります。自分の成長や上達を感じることが、継続的な努力を続ける原動力となるのです。
    モチベーションが下がっている時というのは、なかなかペンが進まないですよね。
    そういったときは単純に疲れている可能性もあるので、意識して休息する時間を作りましょう。
    以前記事に取り上げたことがありますが、休息をすることで気分がリフレッシュするので新しい発見やアイデアが見つかったりするものです。一度イラストから離れることも試してみてください。
  3. 自己評価の結果から目標を設定する
    自己評価をした中で自分の強みと弱みが見つかれば、次は目標を設定しましょう
    ポジティブな評価で上がった項目は今後も継続してください。ネガティブな評価で上がった項目をここでは取り入れていきます。

    先ほどの例でいうなら、ネガティブな評価は「腰から下のバランスが悪い」「靴の形をあまり理解していない」「手を省略している」でした。
    「腰から下のバランスが悪い」→人体の構造を見直す、デッサンやクロッキーを取り入れる
    「靴の形をあまり理解していない」→靴の写真や画像、実物を様々な角度から見て捉える
    「手を省略している」→グーやパーなどの単純な形でもいいから必ずイラストに取り入れる
    このように目標を設定することで課題が明確になり、自分が次にどの課題に焦点を当てればいいのかがわかりやすくなります
    一度にすべてを解決しようとすると大変ですから、まずはひとつずつ。少なくとも自分が納得できるまで練習しましょう。

具体的な対応策その2:批判的評価への向き合い方

残念なことかもしれませんが、公の場に発信する以上批判的な意見は避けては通れないものです。
もし、この記事を読んでいる方の中に「私は自分のイラストを誰に見せるつもりもない、自分以外の目に触れる機会は作らない」と決めているのであればこの章は飛ばしてしまって構いません。
以下では批判的な評価やアンチが出現したときの対応について解説します。

  1. 批判的な評価をいったん受け入れる
    受け止めるのではなく受け入れましょう。全身で受け止めようとするとあなたのHPが持ちません。
    「ははーんなるほど、人によってはそういう意見もあるんだな」と、他人事のように受け入れられるとダメージを負いすぎずに済みます。
  2. 建設的に考える
    批判を受けたとき、「こんなコメントが送られてくるなんて…やっぱり自分は才能がないんだ…」など過度に悲観する必要はありません。さすがにいくらか凹むかもしれませんが、それは引きずらないようにしましょう。
    このような場合には、批判的なコメントやアンチの意見の背後にある意図を考察します
    「なるほど、この人は私のイラストのココが下手だと言いたいんだ。練習して克服しよう!」
    「この人の言う通り、この作品は細部の描き込みが足りなかったな。次に生かそう」

    批判コメントの内容が明確であればあるほど、自分の痛いところを突かれたと思うほど、彼らの意見は成長の糧になります。特にイラストに詳しくない第三者からの意見にははっと気づかされることも少なくありません。こういった批判的な意見も含めて、次の作品に活かす方法を考えると次のステップへ踏み出しやすくなります。
  3. 感情のコントロールに努める
    先ほどの項目でもお伝えしたように、批判的なコメントをもらったとしても悲観しすぎないことが重要です。自分の価値観や世界観を否定された!と感じるだけではなく、自己評価を元に向上する手段として批判を受け入れること。これができるようになればあなたは鋼のメンタルを手に入れつつあります。
    一度そのコメントから離れる(非表示にする、SNSを見ない時間を作る)ことも有効ですね。これは一つの出来事を長く引きずりやすい人に特におすすめしたいやり方です。
    どちらにしても自分が積み上げてきた自信を失わないための手段です。感情をコントロールし、モチベーションを維持できる状態がベストですね。

おわりに

いかがでしたか?今回は批判的な意見とその対策について解説しました。
批判的なコメントやアンチが怖くてイラストを発信する勇気が出ない…そんな方にはぜひ参考にしてほしいです。
ただ、厳しい意見を寄せる人の中には ただただ悪口を言いたいだけの人、言いがかりをつけてくる人もいるのでそこは見極める力を養いましょう。すべてを鵜呑みにせず、自分の有益な部分を汲み取ってイラスト制作に活かしましょう!

ここまで読んでくださりありがとうございました! また次回の記事も読んでくださると嬉しいです。

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