イラストコンテスト応募作品の紹介

こんにちは！フリーランスイラストレーターのオデと申します！
今回はイラストコンテストに参加する機会がありましたので、そちらに応募したイラストを紹介します。イラストのラフから完成まで、ちょっとしたコツや意識している書き方を含めでお見せしますので、参考になれば幸いです。

コンテストの概要
イメージ、ラフ
線画、色塗り
完成！
終わりに

コンテストの概要

イラスト作成アプリ「メディバンペイント」の運営であるメディバンが提供している、イラスト投稿SNSサイト「Art street」では、定期的にイラストコンテストが開催されています。
今回わたしが参加したのは、開催中コンテストの「oround 日本上陸記念コンテスト」です。
oround とは、オリジナルのイラストをアップロードすることで、 Tシャツやステーショナリーなどのグッズのデザインにできるグッズ作成サイトです。pixiv factory や SUZURI をご存知の方はイメージしやすいかもしれません。

そのoroundが日本上陸したことを記念して、ネコのイメージキャラクターにちなんで「猫耳」というお題が出されていたのです。6月30日現在の参加人数は数十人といったところでしょうか。
oroundがまだ浸透しきっていない今こそ、コンテストに参加してあわよくば賞がもらえたら…。
なんて考えつつ描いた、下心丸出しのイラストが完成しましたのでご覧ください。

イメージ、ラフ

猫耳というお題一つにしても、アイデアは一つではありません。
猫耳の女の子にするのか、男の子にするのか、はたまたロボットにするのか、猫にするのか…。
今回は複数あるアイデアの中から、一番初めに浮かんだ「猫耳の女の子」を描くことにしました。

日本初上陸ということで、ヘアスタイルは姫カット。そしてマロまゆ、さらにメイド服ときたら、海外ユーザーは歓声をあげて小躍りしながらジャパニーズ・ネコミミコールをするでしょう。
というのは完全に偏見ですが、要は書きやすく分かりやすい（伝わりやすい）イメージがいいのです。読み手にも描き手にも伝わりやすい、それだけで大きなメリットになります。

oroundのイメージキャラクターである猫ちゃんは赤いエプロンをつけていたので、こちらは赤いメイド服に白いエプロンで行こうと思います。また、缶バッジやミラーなど様々な展開がされているアルミ製の円盤（？）を持たせることで、グッズ作成サイトのキャラクタっぽさを強調させました。ちなみに缶バッジのつもりです。

色ラフがこちらになります。
髪色や肌色など、全体的に彩度の高いトーンで統一しました。

コンテスト受賞者には様々な特典が贈られるようで、万が一にでもサンプルデザインとして採用される可能性を考えると、お客様が見ていてワクワクするような明るい配色がいいかと思います。まあ、まだ受賞するかどうかも分からないんですがね。そこはポジティブにいきましょう！

このキャラクターの配色の割合は薄ピンク3：白1.5：サーモンピンク1.5：黄色1.5：肌色1.5：赤1くらいでしょうか。全体の配色は赤〜白にかけてのグラデーションで統一し、差し色に黄色を使いました。ここに他の色が加えられると、デフォルメキャラにしては情報量が多くごちゃごちゃした配色に
なりかねません。せっかくのデフォルメなのですから、伝えたい情報は絞った方がいいですね。

線画、色塗り

大体のイメージが決まったので、修正を加えつつラフを清書していきます。

お分かりいただけたでしょうか…。

そうです、ラフを完成させた側から構図をがっつり変えています。
描いているうちに「あ、こっちのポーズの方がいいな」と思い急遽変更することがしばしばあります。ラフのままに線画を書き上げられたことが、果たして今までの作品のうちにあったでしょうか…。
しかし、ラフはイメージを固めるための作業です。途中で舵を変えてもに辿り着いた先に納得すればいいと、わたしは思っています。

線画の間に隙間がないことを確認したら、色ラフからスポイトツールで色を拾って線画に流し込んでいきます。この作業が割と好きです。隙間が空いていると悲鳴をあげますが…。

今回の塗り方はアニメ塗りなので、バケツツールやペンを使ってシンプルに塗りあげていきます。
左上の小さい絵が色ラフです。こうして見ると、目元が活発な印象になりましたね。右の束ねた髪もボリュームがアップしています。

彼女自体は重心バランスが上にあるので（多くのデフォルメキャラはそうかもしれませんが）、尻尾と缶バッジで下の重心バランスを取るようにしました。

ここから影やハイライトを書き込んでいきます。これも情報量は少なめに。
仕上げに、色塗りの工程から全体のバランスを見て線画の色を変えていきます。明度（色の明るさ。明度が高いと白に近くなり、低いと黒に近くなる）が高めの猫メイドなので、黒い線画では浮いてしまう部分があります。髪や服の色に合わせて塗り替えていきましょう。